子どもにできるお金の教育は、「貯める」だけではなく、「使う」練習も必要です。
最近、お金の教育を始めた我が家に、運よく「キッズフリマ」開催のお知らせが。「トミカが安く買えるかもしれないけど、行ってみる?」と聞くと、二つ返事で「行きたい!」と食いついてきた。これは、いつもと違うお金の教育ができると思い、期待を胸に参加してきました。
この記事では、キッズフリマとはどんなイベントなのか、当日会場がどんな様子だったのか、「買う側」として参加してどんな学びがあったのかを、キッズフリマの魅力とともにレポートします。
キッズフリマとは
キッズフリマとは、小学生による小学生のためのフリーマーケットのこと。売るのも買うのも、子どもたちだけ。小学3年生から6年生までの子どもたちが店主となって、使わなくなった本やおもちゃ、ぬいぐるみなどを販売します。2006年から始まって、これまで総来場者数のべ60万人を突破した、全国で人気の社会学習イベントです。
MARK IS 福岡ももちで開催された午後の部に集まった子どもたち。会場は大混雑で、入場制限をしていました。
子どもの自主性が育つ
キッズフリマでは、大人は入場できません。普段からつい、あれやこれやと横槍を入れてしまいがちなママパパも、ここでは「成長見守りライン」と呼ばれる外からしか、わが子の様子をじっと見守ることしかできません。助けてくれる保護者が近くにいないため、子どもたちは自分の頭で考えながら、何を・どこで・いくつ・どうやって買おうかと、真剣にお金の使い方に頭を捻らせています。
お金に強くなる
キッズフリマでは、子どもたちの大好きなおもちゃが、非常に手頃な価格で入手でき、同じ商品でも販売されている場所や商品の状態によってモノの値段が異なることを知ります。その結果、子どもたちはお金の使い方を考えるようになり、将来にわたってお金と上手に付き合っていくきっかけを与えます。
モノを大切にするようになる
キッズフリマでは、小学生のお兄さんお姉さんが使わなくなった本やおもちゃを、次の子どもたちにお手頃な価格で再利用してもらう場です。不要となっていたものが欲しかった人の手に渡り、価値のなかったものがお金に変わる。これが繰り返されていくことで、将来の資源の無駄を削減させる助けとなります。
あそびに行ってきました
実際にキッズフリマに参加してきて、会場の状況や雰囲気、子どもたちの売り物などをレポートします。
開催日時:2023年10月21日(土)午後の部「14時30分〜15時30分
会場:MARK IS 福岡ももち
出店数:16
キッズフリマ開始前
開始30分ほど前に、どのお店でどんなおもちゃが売っているのかの外側から下見に行っておきました。その時は、数人の子どもが列で待っていたので、ずいぶん早くから並ぶんだな〜なんて思い、のんきに会場をあとにしました。ところが、お手洗いを済ませてフラフラ〜と会場へ戻ってみると、わずか5分の間に3列にも伸びていて、スタッフのかたがプラカードを持って誘導していました。慌てて最後列に並んだのが開始25分前。
キッズフリマ開始
この時を待ってました!とばかりに、子どもたちの興奮ぶりも伝わってきます。ほとんど一点ずつなので、おちおちしていられません。子どもたちは限られた時間の中で、真剣に商品を探しています。
物色中
あらかじめ下見で目星をつけていたいくつかのお店を周ります。値段を確認し、どこで何をいくらで買おうかと、比較したり、お財布を計算します。「あっちのお店ではミニカーが1台100円だったから、ここで買うとお金が足りなくなっちゃうな…。向こうのお店で買うか。」。ちなみに、この日息子の財布に入っていたお金は182円!
取引中
うちの子が一番目をつけていたお店は、こちら!実にさまざまな商品が並べられていて、たくさんの子どもたちが集まっていました。プロ顔負けですね☆結局こちらのお店でミニカーが1台10円で販売されていたので、最終的に5個買ったそうです。
お財布が空っぽに
残り2円を残し、試合終了!
入場してから20分の間に、ほとんどを好きなミニカーに変えてきました。日頃の我慢をキッズフリマで発散できたかな?
大満足の表情でした☆
この日買ったもの
180円で合計11個のおもちゃをゲット。
・ミニカー 10個
・飛行機のおもちゃ 1個
(飛行機はすでに紛失、トミカはマジックペンでペイントしました。)
今回の学び
はじめてキッズフリマに参加したことで、さまざまな学びを得ることができました。
買う側の子どもたち
いいお買い物と、そうでないお買い物があること。お店によって、商品の値段が異なること。欲しいものがあったら、新品・定価で買うのか、安いお店を探してみるのか、中古商品でもいいのか、一度立ち止まって考えてみる。この日を境に、目に映ったものを衝動的に買うのではなく、一度冷静になってから「お金をどう使うのか」を考えるキッカケになったように感じます。
売る側の子供たち
子どもたちはモノを売る側となることで、何をどういうふうに売ったらいいのか、陳列やデザインはどうするのかなど、細かいところまで思考をこらしたお店の運営を行っていました。また、モノの価値について考えたり、収支を管理するなど、大人でもなかなかできていない経済のことを小学生のうちから触れらる貴重な体験となっているようです。
まとめ
キッズフリマは、子どもたちが自分で売り買いを判断し、行動する社会学習の場として、とても魅力的なイベントでした。不要になったものを片付ける、欲しかったものを安く買う、という側面だけでなく、お金の使い方やモノの価値を学ぶ貴重な体験学習の場です。
私たち親子は、お金についての重要な教育の一環として今後もキッズフリマを活用していこうと考えています。ぜひ、みなさんもお近くで開催されるキッズフリマに参加してみてくださいね♪
今後の開催場所
キッズフリマの開催場所は、全国各地で行われています。定期的に開催されている場合もありますので、次回開催までに、あわせて子どもと一緒に計画的にお小遣いを用意していくのをおすすめします。未就学のこども買い手としての参加が可能です。
ぜひ、学びがいっぱい詰まったキッズフリマを活用してみてください♪